歩数が足りない日こそ、運動より先に増やしたい生活活動
歩数アプリを見て、「今日は全然歩けなかった」と落ち込む日がありますよね。8,000歩に届かないと、体づくりが全部だめだったように感じる人もいます。
でも、歩数が足りない日は、いきなり運動を足す前に見たいことがあります。掃除、買い物、通勤、階段、仕事中に立つ時間。こうした生活の中の動きも、厚労省の整理では身体活動に含まれます。
歩数ログは、自分を責める点数表ではありません。どこなら少し動けるかを探す材料として見ると、続けやすくなります。
「運動できない日」は、本当にゼロなのか
運動という言葉を聞くと、ジム、ランニング、筋トレを思い浮かべるかもしれません。まとまった時間が取れない日は、それだけで失敗した気持ちになります。
厚労省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 成人版」では、身体活動は生活活動と運動に分けて説明されています。生活活動には、家事、労働、通勤、通学などが含まれます。
つまり、運動着に着替えなくても、体を動かした時間はあります。買い物で遠回りした。洗濯物を干した。駅で階段を使った。そうした動きも、体づくりの土台として見直せます。
目的を持って行うウォーキング、筋トレ、体操など。
家事、通勤、仕事中の移動、買い物、階段など。
8,000歩はノルマではなく、目安として見る
厚労省の概要資料では、成人の目安として、歩行または同じくらい以上の強度の身体活動を1日60分以上、約8,000歩以上と示しています。
ただし、同じ資料では、個人差を踏まえて強度や量を調整し、可能なものから取り組むことも大切だとされています。8,000歩に届かない日があっても、その日を失敗と決めつける必要はありません。
「今日は4,500歩だった。だからだめ」ではなく、「会議が続いたから少なかった。明日は昼に5分だけ外へ出よう」と読み替える。歩数は評価ではなく、調整の入口です。
まずは今より10分だけ多く動ける場所を探す。小さく始めるほうが、忙しい日にも残りやすいです。
プラス10分を置ける場所を探す
生活活動を増やすときは、特別な運動時間を先に作らなくても大丈夫です。すでにある行動の前後に、少しだけ動きを足します。
たとえば、昼食を買いに行く店を少し遠くする。電話の前半だけ立つ。エレベーターを1階分だけ階段にする。帰宅後すぐ座る前に、洗濯物を片づける。どれも小さいですが、ゼロではありません。
厚労省の「働く人が職場で活動的に過ごすためのポイント」では、職場で活動的に過ごすには個人努力だけでなく、環境や機会づくりも関係すると示されています。できない日を気合い不足と決めつけないことも大切です。
駅や駐車場で少し遠回りする。
食後に5分だけ歩く。
1〜2時間に一度、立って水を飲む。
歩数ログは「足りない証拠」ではなく材料
令和元年の国民健康・栄養調査をもとにした成人版資料では、20歳以上の平均歩数が6,278歩/日と記載されています。数字だけを見ると、目安との差が気になるかもしれません。
でも、見たいのは平均との勝ち負けではありません。自分の1週間の中で、どんな日に歩数が落ちるのか。どんな日は自然に増えるのか。その差を見ることです。
歩数だけでなく、「座りっぱなしを切れた回数」「プラス10分を置けた場面」も一緒に残すと、次の一歩が見えやすくなります。
歩数:4,800歩。会議が多かった。
中断:午後に2回立てた。
明日:昼食後に5分だけ歩く。
無理をしないための安全ライン
久しぶりに動こうと思うと、急に強い運動を始めたくなることがあります。けれど、痛みや持病、服薬、体調不良がある場合は、自己判断で増やしすぎないことが大切です。
厚労省の安全に関する資料でも、新たに運動を始める場合は、疾病の有無や普段の身体活動量などを踏まえ、必要に応じて健康チェックを行うことが重要とされています。
まずは低い強度、短い時間から。歩数を伸ばす日も、体調が悪い日は休む。体づくりは毎日勝つものではなく、続けられる形に戻していくものです。
参考にした公的情報
この記事は、厚生労働省「身体活動・運動の推進」、健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023、成人版、職場で活動的に過ごすためのポイント、WHO “Physical activity”を参考にしています。
よくある質問
1日8,000歩に届かない日は意味がありませんか?
家事や通勤も運動として数えていいですか?
持病や膝の痛みがある場合も歩数を増やして大丈夫ですか?
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